はじめに
2005年の夏休みの旅行では、青春18きっぷの入鋏欄を全て異なるJR会社の入鋏スタンプで埋めるといった挑戦も行った。
入鋏スタンプについては、南からJR九州・博多、JR四国・松山、JR西日本・大阪、JR東海・名古屋、JR北海道・札幌の5社分で、各エリアで一番大きな都市の駅のスタンプの収集を行うという方針で、2005年8月22日から9月5日にかけて足掛け2週間に渡って各社のスタンプを収集することが出来た。
また、この時に使用した青春18きっぷは、いわゆる赤券と言われる常備軟券タイプの券であり、JR各社での取り扱いが非常に限られていた券ではあったが、京都駅にほど近いJR西日本の奈良線・東福寺駅で無事に購入することができ、よい旅の記念とすることができた。
今回は、このJR各社の入鋏スタンプ5社分を集めた時の様子を一気に振り返りたい。
目次
1回目:博多(JR九州)
2005年8月22日、青春18きっぷ入鋏印集めのスタートとなったのはJR九州の博多駅だ。博多駅のある福岡県福岡市博多区は九州地区最大の政令指定都市である福岡市のターミナル駅だ。
この日は、前日から宿泊していた博多駅前の東横インを発ち、博多駅から小倉へと向かい、未乗路線であった日田彦山線と久大本線の全路線への完乗を果たし大分へと抜けた。日田彦山線はキハ40系、久大本線はキハ200系やキハ125形がメインで運用されていたことが印象に残っている。
そして、大分からは日豊本線の普通列車で別府大学駅へと向かい、別府大学駅からは徒歩で別府観光港へ。その後、宇和島運輸フェリーの夜行便で豊後水道を渡り、四国は愛媛県の八幡浜港へと抜けた。この宇和島運輸フェリーであるが、八幡浜港の入港が午前2時25分と深夜の時間帯ではあったが午前5時まで船内休憩が可能ということで、ホテル代わりにも利用することが出来た。
八幡浜からは別途乗車券を購入し松山へと向かい、松山では大街道の東横インに2泊し、伊予鉄道の未乗区間への乗り潰しを行った。
- 博多 10:28発 → 小倉 11:39着(鹿児島本線 快速 4122M)
- 小倉 12:19発 → 田川後藤寺 13:14着(日田彦山線 949D)
- 田川後藤寺 13:28発 → 日田 14:34着(日田彦山線 951D)
- 日田 14:42発 → 久留米 15:47着(久大本線 1852D)
- 久留米 17:14発 → 日田 18:17着(久大本線 1861D)
- 日田 19:01発 → 大分 21:14着(久大本線 1863D)
- 大分 21:58発 → 別府大学 22:16着(日豊本線 646M)
- 別府観光港 23:55発 → 八幡浜港 ヨ2:25着(宇和島運輸)
<この行程に関連した乗車記>
⇒末端区間が元気に鉄道営業を続けていた頃の日田彦山線乗車記!
⇒2005年!九州横断路線の久大本線乗車記!
⇒別府国際観光港~八幡浜港間!深夜の宇和島運輸フェリーで豊後水道を渡る!
2回目:松山(JR四国)
2005年8月24日、青春18きっぷの入鋏印集めの旅の第2回目のスタートはJR四国の松山駅だ。四国の都市については、JR四国の本社があったり瀬戸大橋への玄関口として機能している香川県高松市のほうが知名度もあり都会の印象を受ける方も多いかもしれないが、実は四国で一番人口が多いのは、高松市ではなく愛媛県松山市である。
2005年当時の人口では高松市がおよそ41万人なのに対して松山市がおよそ50万人と、9万人も人口が多い。また、四国の他の2県の県庁所在地である徳島県徳島市はおよそ26万人、高知県高知市がおよそ35万人であることからも、四国地方の最大の都市は愛媛県松山市であることがわかる。
青春18きっぷ第2回目の旅では、この四国地方最大の都市である松山市の松山駅をスタートして、予讃線をひたすら5時間ほど普通列車に揺られながら高松へ。その後、瀬戸大橋を渡り本州へ上陸し、宇野線の終着駅の宇野駅に寄り道。宇野駅からは、再び宇野線で岡山駅へと向かい、岡山からは山陽本線と東海道本線をひたすら乗り継いで京都へと向かうという行程を辿った。なお、この日の最終目的地は、滞在先の最寄駅となる奈良線の山城多賀駅となった。
この日は、予讃線ではJR東日本から譲渡されたJR四国仕様の113系電車に乗ることができたことが一番の思い出となった。
- 松山 09:27発 → 伊予西条 11:34着(予讃線 4628M)
- 伊予西条 11:38発 → 観音寺 12:46着(予讃線 1124M)
- 観音寺 13:07発 → 高松 14:22着(予讃線 152M 快速サンポート)
- 高松 14:43発 → 茶屋町 15:21着(瀬戸大橋線 3160M 快速マリンライナー40号)
- 茶屋町 16:02発 → 宇野 16:33着(宇野線 657M)
- 宇野 17:02発 → 茶屋町 17:25着(宇野線 1622M)
- 茶屋町 17:29発 → 岡山 17:50着(宇野線 544M)
- 岡山 18:04発 → 姫路 19:24着(山陽本線 1330M)
- 姫路 19:31発 → 京都 20:58着(山陽本線 3526M 新快速)
- 京都 21:19発 → 山城多賀 21:57着(奈良線 3655M 区間快速)
<この行程に関連した乗車記>
⇒青春18きっぷで松山から高松へ!真夏の予讃線乗車記
⇒かつては本州と四国を結んだ大動脈ルート!宇野線茶屋町~宇野間乗車記
3回目:大阪(JR西日本)
2005年8月29日、この日は奈良線の無人駅である山城多賀駅をスタート地点とし、青春18きっぷへの入鋏はJR西日本・大阪駅で行うことにした。京都での滞在先の最寄駅が無人駅であったことから、第3回目の入鋏についてはJR西日本エリア最大のターミナル駅である大阪駅で実施することができた。
この日の行程は、朝、山城多賀駅を出発し京都、大阪、上郡、智頭、鳥取、福知山、京都と東海道・山陽本線と智頭急行、山陰本線を乗り通して京都と鳥取を一筆書きで1週するというルートを取ることになった。
こうしたルートを選んだ理由については、未乗路線の一つであった智頭急行線への完乗の他、1年半後の架け替え工事の着工が迫った余部鉄橋の通過、魔改造車の代名詞的存在の113系3800番台(通称サンパチくん)への乗車が目的で、これらの目的を果たそうとした結果、京都から鳥取を経て京都まで、一筆書きで1週するルートを旅することになった。
2020年現在では余部鉄橋はコンクリート橋に架け替えとなり、通称サンパチくんこと113系3800番台電車も過去帳入りした車両となってしまったことから、当時、多少スケジュールに無理をしてでも全部回っておいて本当に良かったと感じている。
なお、第4回目の入鋏は名古屋駅であるが、京都から名古屋の移動についてはこの翌日となる2005年8月30日に近鉄の急行電車を乗り継いで行った。
- 山城多賀 08:27発 → 京都 09:06着(奈良線620M)
- 京都 09:16発 → 大阪 09:44着(東海道本線新快速3427M)
- 大阪 10:00発 → 相生 11:26着(東海道・山陽本線新快速3429M)
- 相生 11:27発 → 上郡 11:39着(山陽本線1315M)
- 上郡 12:16発 → 大原 12:58着(智頭急行智頭線739D)
- 大原 13:12発 → 上郡 13:55着(智頭急行智頭線740D)
- 上郡 14:19発 → 智頭 15:49着(智頭急行智頭線743D)
- 智頭 15:56発 → 鳥取 16:43着(因美線638D)
- 鳥取 17:30発 → 浜坂 18:13着(山陰本線542D)
- 浜坂 18:28発 → 豊岡 19:32着(山陰本線184D)
- 豊岡 19:41発 → 福知山 20:47着(山陰本線448M)
- 福知山 20:55発 → 園部 22:07着(山陰本線1156M)
- 園部 22:14発 → 京都 22:58着(山陰本線288M)
- 京都 23:03発 → 山城多賀 23:42着(奈良線687M)
<この行程に関連した乗車記>
⇒第三セクター鉄道の優等生!智頭急行線の普通列車の乗車記
⇒三セク車に浸食されまくっていたJR因美線乗車記
⇒キハ33にサンパチくんに余部鉄橋!魔改造車いっぱいの山陰本線鳥取~京都間乗車記!
4回目:名古屋(JR東海)
2005年9月1日、この日はJR線への乗り潰しよりも愛・地球博の見学がメインとなり、早朝、名古屋駅から地下鉄東山線とリニモを経由して万博会場へと向かう。
愛・地球博は、電車の乗り換えや、会場正門の入場、各パビリオンの入場など1回の行動を起こす度に1時間以上の待ち時間を要するくらいの凄まじい混雑ではあったが、目的のJR東海、超電導リニア館はどうにか無事に見学を行うことが出来た。
JR線へは愛・地球博の見学後に、愛知環状鉄道の万博八草駅からエキスポシャトルへと乗車し名古屋駅へ。そして、名古屋駅へ到着後に、改札口で第4回目の入鋏のスタンプを受けた。
名古屋到着後は、舞鶴小樽航路での北海道への帰路に着くために、そのまま京都府の東舞鶴駅へと向かい、旅を締めくくることになった。
- 名古屋 発 → 藤が丘 着(名古屋市営地下鉄東山線)
- 藤が丘 発 → 万博会場 着(愛知高速交通東部丘陵線リニモ)
- 万博会場 発 → 万博八草 着(愛知高速交通東部丘陵線リニモ)
- 万博八草 14:47発 → 名古屋 15:35着(愛知環状鉄道~中央本線 122M エキスポシャトル)
- 名古屋 17:30発 → 米原 18:41着(東海道本線 2233F 新快速)
- 米原 18:54発 → 京都 19:45着(東海道本線 3519M 新快速)
- 京都 20:07 発 → 綾部 21:44着(山陰本線 2223M 快速)
- 綾部 22:33発 → 東舞鶴 23:00着(舞鶴線 351M 特急リレー号)
- 舞鶴港 ヨ1:00発 → 小樽港 21:00着(新日本海フェリー)
<この行程に関連した乗車記>
⇒名古屋周辺が大混雑!?2005年の「愛・地球博」訪問記
5回目:札幌(JR北海道)
2005年9月5日、青春18きっぷ入鋏スタンプ集めの旅の締めくくりは札幌駅だ。この日は、札幌近郊路線の乗り潰しを楽しんで第5回目の分を消化することができた。
- 札幌 発 → 江別 着(函館本線)
- 江別 発 → 岩見沢 着(函館本線)
- 岩見沢 発 → 小樽 着(函館本線)
- 小樽 発 → 札幌 着(函館本線)
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