本当に松山市中心部!?運行本数わずかの伊予鉄道本町線(松山市内線)乗車記!

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はじめに


2005年8月23日、私は伊予鉄道の郊外線及び松山市内線の完乗を目指して愛媛県は松山市へとやって来た。この時点での伊予鉄道の未乗路線は郊外線は郡中線と横河原線、そして、路面電車の松山市内線は本町線の1路線のみとなってた。

この日は朝7時代から郡中線と横河原線の2路線への完乗を果たし、残るは松山市内線の本町線の1路線のみとなった。今回はこの松山市内線の本町線の乗車記を綴りたい。


目次


1.伊予鉄道と松山市内線・本町線について


伊予鉄道は、愛媛県松山市を中心に路面電車と郊外電車を中核とした鉄道・バス事業を行う企業であり、その設立は1887年(明治20年)と非常に古く、民営鉄道としては日本で2番目の歴史を持つ知られざる老舗企業である。なお、現在も営業を続ける日本最古の民営鉄道は1884年(明治17年)に大阪堺間鉄道として設立された南海電気鉄道だ。

伊予鉄道の松山市内線は路面電車の走る軌道線であり、松山市都心部の環状路線を格にして5つの運行系統が設定されている。内回りと外回りの他には道後温泉からJR松山駅や伊予鉄道松山市駅を結ぶ系統、そして今回、乗車をする道後温泉から本町6丁目までの間を結ぶ本町線の6号線系統だ。2005年当時は道後温泉を起点に運行されていたが2020年現在は、起点が松山市駅へと変更となっているようだ。

この本町線の6号線系統は、松山都心部に敷設された環状線の中心部を横切る立地にも関わらず、線路は単線で2005年現在は20分間隔での運行と乗り潰しを行うに当たってはなかなか乗りにくい路線であった。なお、本町線の6号線系統は今日(2020年)に至るまで度重なる減便が続けられ、2005年11月には日中の運転間隔が30分間隔に、そして2018年3月には40分間隔にまで減便されている。

なお、6号線系統のうち本町線の路線に該当する区間は本町一丁目停留場から本町六丁目停留場までのわずか1.5kmで本町線は伊予鉄道松山市内線の路線の中でもミニ盲腸路線と言うことができるだろう。


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▲松山市内線の系統図(Wikipediaより引用)


2.6系統・道後温泉発本町6丁目行に乗車!


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▲松山市内線の1日乗車券


今回の伊予鉄道松山市内線の完乗にあたっては、300円でスクラッチ方式の1日乗車券を購入。まずは6号線系統の起点となる道後温泉へと向かう。

松山市内線は路面電車の運賃が150円なので2回乗車すれば元が取れるすぐれものである。また、当時は200円の追加料金を支払えば蒸気機関車型の観光列車である坊っちゃん列車への乗車も可能であった。


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▲道後温泉の引き込み線で展示される坊っちゃん列車


松山市内線の道後温泉停留所には、松山市駅とJR松山駅前に向かう系統の電車がそれぞれ10分間隔で行われており、この合間を縫って坊っちゃん列車も乗り入れて来るので、電車の出入りが多くなかなか楽しい駅である。本町6丁目へと向かう電車は、これらの本線系統の電車の合間を縫って稀にやってくるというイメージだ。


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▲本町6丁目行の方向幕


そして、何本もの電車を見送ったのちようやく本町6丁目行の電車が入線。さっそく乗り込むことにした。


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▲ICカードリーダーを備えた運賃箱


2005年8月23日はちょうど伊予鉄道でICカード乗車券である「ICい~カード」のサービスが開始された初日であり、1951年から導入が開始されたという古参のモハ50形電車の車内には最新の設備である磁気カードリーダーとICカードリーダーの双方を備えた運賃箱が設置されているのがまた面白い。


本町6丁目行の電車は無事に道後温泉を発車すると、ここから南堀端までは松山市内線の大幹線ルートである城南線を走行する。城南線はその路線名のごとく松山城の南部を走行する路線で、松山市最大の繁華街である大街道を過ぎると車窓右手側には松山城の城山が見え始める。更に進むとドーム屋根が特徴的な近代洋風建築の愛媛県庁舎本館の姿も車窓右手側に見ることが出来た。

電車は道後温泉を発車して20分ほどで南堀端に到着。そして、本町線への分岐部へと差し掛かったのであった。


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▲直進すると本町線


3.南堀端から本町線で終点の本町6丁目へ!


本町線は複線の城南線から分岐をするとすぐに単線となり国道196号線に沿って北へと進む。周辺はオフィスビルやマンションが立ち並ぶ賑やかなエリアであり、さらに松山城のすぐ西側を走るという松山市の中心部を走る路線であるのにもかかわらず、電車の本数は20分間隔と松山市内線の他の系統と比べて非常に少ないことが特徴となっている。

また、本町線は途中の区間には待避線などが一切存在しない棒線路線で、電車は1本しか進入できない構造となっていることも特徴である。そして、本町線へと進入してから5分ほどで電車は終点の本町6丁目停留所に到着した。


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▲松山市中心部を走る本町線の様子


4.カオスな魅力いっぱいの本町6丁目停留所


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▲本町6丁目停留所の様子


本町線の本町6丁目停留所は国道196号線沿いに松山市中心部を北上し、同じ伊予鉄道松山市内線の城北線の線路に突き当たったところに立地している。

踏切側の城北線の線路には環状線である第1系統と第2系統の路面電車が走行しており、同じ会社の路面電車の前の踏切を路面電車が横切るといった不思議な光景をここでは目にすることが出来る。


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▲路面電車の前を路面電車が横切る


また、本町6丁目停留所は環状線系統である城北線の線路上にも設置されておりなかなかカオスな雰囲気で面白い。

本町線の全般的な路線の印象については本町6丁目を目的地とするのであれば、第1系統と第2系統の環状線系統を利用したほうが運行本数もかなり多く利便性も高いことから敢えて本町線の6系統を利用する乗客も少ないのではないかということを感じた。

その上、本町線の途中の停留所には20分も電車を待つのであれば、環状線系統の南堀端や本町6丁目の停留所から歩いたほうが早いということもあり、こうした利便性の悪さから客足が遠のき少ない運行本数で取り敢えずは路線の維持だけを行っているといった印象は否めなかった。


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▲本町6丁目停留所配線図(Wikipediaより引用)


2020年現在では本町線の6系統については道後温泉発着の設定は既になくなり日中は40分間隔での運行と、まるで路面電車の都心の免許維持路線とでもいえるような状況となっている伊予鉄道本町線ではあるが、この路線には実は延伸構想が存在している。

本町6丁目から北道196号線沿いに北上した山越・鴨川地区は人口密度が非常に高い鉄道空白地帯となっていることからこの地域への延伸構想が古くから存在しているのだ。

近年、伊予鉄道では松山市内線の松山空港延伸構想など各種の鉄道延伸構想を具体化させる動きを見せている。本町線の延伸構想が実現するとなると、本町6丁目停留所の先にある踏切を平面交差で跨がざるを得ない状況が出てくるが、この本町線についても延伸構想が実現し新たな鉄道平面交差が誕生し大きな話題となり、現在のような都心の免許維持路線と言った状況を打開する日が来ることを願いたい。


4.この日の行程


  • 八幡浜 05:44発 → 伊予市 07:15着(予讃線 722D)
  • 郡中港 発 → 松山市 着(伊予鉄道 郡中線)
  • 松山市 発 → 横河原 着(伊予鉄道 横河原線)
  • 横河原 発 → 松山市 着(伊予鉄道 横河原線)
  • 伊予鉄道松山市内線めぐり

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