江差線、徹底レポート!最後の冬【番外編】

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はじめに


JR北海道江差線木古内~江差間の営業が2014年5月11日の運行をもって廃止となった。


本稿はこれに伴い営業廃止を目前に控えた2014年3月14日から16日にかけて最後の冬となる江差線の様子を徹底調査したものである。


執筆に当たっては、列車内の視点、列車外の視点、代替道路など鉄道廃止に関連する視点という3つの視点から調査を行い、それぞれ「乗り鉄編」「各駅編」「番外編」としてレポートする。


今回は3番目の【番外編】をアップさせていただくこととする。


江差線、徹底レポート!最後の冬【乗り鉄編】はこちら
江差線、徹底レポート!最後の冬【各駅紹介編】はこちら



目次



1.番外編の概要


最後に、江差線車内で乗り合わせた地元の方に並行する道路では代替バスを通すための大規模な改良工事が行われているとの話を聞き現地に見学に行ってきたので、番外編としてその時の様子も紹介したい。また、14日には営業最終日の知内に、16日にはフリーパスの途中下車印収集を兼ねて五稜郭にも足を伸ばしたのでその際の様子も併せて紹介する。


2.代替道路の状況


吉堀~神明間13.2kmに該当する峠越えの区間では並行道路の道道5号に幅員の狭い個所や狭小トンネルが存在することから、道路の改良工事が随所で行われていた。


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▲山を大きく削った拡幅工事が進行中である。(吉堀~神明間に該当する区間)(2014.3.16.撮影)


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▲峠を短縮するトンネル工事が進行中である。(吉堀~神明間に該当する区間)(2014.3.16.撮影)


工事の規模から投資額は100億円をくだらないと考えられるが、江差町から函館市へのメインルートは既に国道227号が整備済みであり道道5号は交通量が非常に少ないことを考慮すると、そのまま鉄道を維持したほうがこの区間の公共交通機関維持のためのトータルコストは安上がりになるのではないかと感じてしまった。


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▲国道227号と江差線の位置関係
江差町から函館市まで国道経由では路線バスで120分、自家用車で90分程度であるのに対し江差線では120分以上を要していた。


また、新幹線の経済効果を江差地区に波及させることを考えると、地域住民の足の役割は完全に国道ルートに任せ、鉄道の役割を新幹線で北海道にやってくる観光客の足へと転換し、観光列車の運行で江差方面へ観光客を誘致することを考えたほうがはるかに地域経済にとってはメリットがあるのではないかと、そんなことを感じながら旅を締めくくることとなった。


3.営業最終日の知内駅


海峡線知内駅も、北海道新幹線の工事が本格化するとの理由で2014年3月14日限りでの廃止が決まっていた。


知内駅に停車する列車は、特急列車が2往復(午前、午後、それぞれ上下1便ずつ)のみであることから、鉄道乗蔵も午前中は木古内駅から知内駅へ1往復の列車に乗車。


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▲営業最終日の午前中に訪れた知内駅。9:38発の白鳥93号は知内駅に停車する列車の中で唯一の485系。STV札幌テレビ放送の取材クルーが撮影中であった。(2014.3.14.撮影)


そして午後からは最終列車の見送りとセレモニーを見学するために再び知内駅へと向かった。


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▲知内駅を発車する最終列車の様子。(2014.3.14.撮影)


なお、この当時は知内駅の廃止を記念して、水色の常備軟券による木古内~知内間の往復乗車券が販売されていたことから、午前中の1往復の列車についてはこの往復乗車券を購入して乗車した。


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▲こちらは、営業最終日の木古内~知内間の往復乗車券、来駅証明書と乗車駅証明書。


4.五稜郭駅で見かけた北斗星牽引機


この時の江差線への訪問は、函館~江差間が特急列車の自由席を含めて2日間乗り放題となる『ありがとう江差線フリーパス』を活用して乗り鉄活動を行った。


このフリーパスについても、水色の常備軟券タイプの券による発行で、函館~江差間の路線図の記載もあったことから、この路線図に沿った形で当該区間の有人駅の途中下車印を収集したいとの思いがわき、可能な限り下車印を収集してみることにした。


そこで、旅の締めくくりに立ち寄ったのが、函館本線と江差線との分岐駅である五稜郭駅なのであるが、ちょうどホームには寝台特急北斗星号の函館~青森間の牽引を担当するED79形電気機関車が佇んでおり、この機関車の姿をカメラに収めて今回の旅を締めくくることとなった。


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▲途中下車印収集のために立ち寄った五稜郭駅で待機する北斗星牽引機のED79。北斗星号も廃止が決まっていることから、この光景もまもなく見納めとなる。(2014.3.16.撮影)


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▲今回の3日間で使用した乗車券類。フリーパスには路線図に沿って途中下車印を押してもらった。


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あとがき


これらの3つの記事は、2014年5月の江差線の木古内~江差間の廃止直後に『鉄道ファン』への雑誌投稿記事用として執筆したものである。残念ながら『鉄道ファン』の記事として採用されることはなかったためそのまま私のPCのハードディスクに眠っていたものであるが、このようにしてブログ記事として陽の目を見させてあげることができて大変うれしく思う。


鉄道乗蔵は、メディアミックスの一環としてツイッターアカウントの運営も行っているのであるが、フォロワーさんからアップした記事に対する感想ももらうことができるのは大変うれしいことで、この場を借りて厚く感謝申し上げたい。





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