上越新幹線、全ての駅で降りました!ラッチ内乗り換え全駅下車の旅。

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いつも当ブログ「日本の鉄道全路線・乗りつぶしへの道」をご覧になっていただいている皆様、本当にありがとうございます。


今回は、先日のツイートで、上越新幹線の全駅下車を行いました際に使用しました新幹線指定券の画像を投稿させていただきましたところ、大きな反響をいただくことができましたので、改めて当時の乗車記をこちらのブログでもアップさせていただくことにしました。


なお、こちらの記事につきましては、かつて『鉄道ファン』に掲載されましたものを、本ブログ用に再編集してアップしたものとなります。



はじめに


東北新幹線の新青森開業、E5系新幹線はやぶさ号のデビューや、九州新幹線の博多~新八代間の新線開業など、最近何かと話題が豊富な日本の新幹線である。


私はかねてより筋金入りの乗り鉄を自称しており、普段はプライベートでは様々な特徴のある乗り鉄旅行を友人と企画し実行して楽しんでいるのだが、今回は新幹線にまつわる企画として、去る2月12日(土)「上越新幹線ラッチ内乗換全駅下車の旅」と銘打った旅を実施したので、その時の様子を紹介したい。


読者の皆さんは、時刻表のピンクのページにあるJR線営業案内の中にこのような規定があることをご存知ではあるだろうか。「新幹線の改札口を出なければ、同方向の新幹線どうしを乗り継いでも、特急料金を通しで計算できる」というものである。


以前、私が宇都宮駅から八戸駅まで東北新幹線のやまびこ号とはやて号に乗車した際に、宇都宮~八戸間の新幹線特急券が一枚と、宇都宮~仙台間のやまびこ号の新幹線指定券と仙台~八戸間の新幹線指定券が2枚に分割されて発券されたのを見て、この指定券は3枚以上に分割することができるのだろうかと疑問に思ったことが、そもそもこの規定に気付くことになったきっかけであった。


そこで、各駅一区間ごとに極限までこの新幹線指定券を分割し旅をしてみるとどうなるのかということを実際にやってみたくなり、今回、大学時代の鉄道仲間とこの企画の実現に至った次第である。


目次



1.企画の立案


今回の企画にあたって、まず、最初に考えたことは、どこの路線を使って実施をするのかということである。


必要な条件としては、東京を起点として1日で終点までたどり着くことが可能な路線ということで、長野新幹線と上越新幹線を検討路線にあげてみた。


今回の旅では、新幹線改札口をいったん出てしまうと新幹線特急券が無効となり、再入場には新たな新幹線特急券が必要となってしまうため、終点に着くまでは新幹線改札口の外に出ることができない。そのため、最悪ホームの吹きさらしの中で、真冬の冷たい北風にさらされながら長時間電車を待つような事態が発生してしまう。


長野新幹線では安中榛名駅で最大1時間20分の待ち時間が生じるのに対し、上越新幹線では上毛高原駅での50分の待ち時間が最大となるため、今回は寒さ対策も兼ねて最大の待ち時間が長野新幹線よりも短い上越新幹線での実施を決めた。


ここまで決まれば、あとは乗車券類の確保のみである。乗車券、特急券は旅行後の保存の観点から、熱転写方式のマルス券で発券をしてもらうことが望ましい。


最近はMR32型端末、MEX端末の登場により、駅窓口でのマルス券の感熱化が著しく進行中であるため、今回はインターネットを駆使し、熱転写式の端末を置いてある窓口を探し求め、そこで乗車券類を購入することにした。いろいろと探した結果、首都圏では西武観光の練馬案内所(注1)で熱転写方式のMR11型端末を使用していることを突き止めたため、乗車券類はそこで購入をすることに。さっそく我々は、切符の購入のために西武観光練馬案内所へと向かうことにした。


※注1 西武観光練馬案内所でのJR券の取り扱いは3月31日をもって終了しました。


2.切符の購入へ


この企画の最大の特徴は何と言っても大量の指定券を手に11本の新幹線に乗り継いで東京から新潟に向かうということである。そのため、事前の切符の購入は欠かせない。


今回の旅では、東京~新潟間の新幹線特急券1枚に対し、その特急券に付属する新幹線指定券が11枚、さらに乗車券として使用するウィークエンドパスと帰路で使用する新前橋~新宿間の普通列車グリーン券を加えると、二人分合わせて28枚もの枚数になる。はたして、窓口でこのような発券を本当に行ってもらえるのであろうかと心配しながらも、我々は西武観光練馬案内所へと向かった。


西武観光練馬案内所は西武練馬駅のコンコース内に入っており、ガラス張りの案内所入口の上にはJR券取り扱いのマークが。さっそく案内所に入り、カウンターのお姉さんに東京から新潟までの新幹線特急券を指定券を11枚に分割して発券してほしい旨を伝えた。最初はこちらの想定通り何を言われているのか理解できていない様子であったが、時刻表のピンクのページなどを見せながら詳しく解説していくとようやく事情を理解していただいたようで、マルス端末を操作していただき、いざ発券ということとなった。西武観光練馬案内所のマルス端末は今や風前の灯となってしまった、熱転写式のMR11型端末である。


切符の申し込みを行った段階では、お姉さんに呆れ顔をされるのではないかと、ひやひやしたものであったが、発券作業は淡々と進み、28枚ものマルス券の束がそろった。やはり、たくさんの切符を手にできるのはとても楽しい。そして、どんなオーダーにも淡々と答える西武観光のお姉さんにはプロの魂を感じた。


さぁ、これで準備は整った。「上越新幹線ラッチ内乗換全駅下車の旅」の始まりである。


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▲購入した新幹線特急券1枚と新幹線指定券11枚の合計12枚


3.いざ出発


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▲朝の東京駅新幹線ホーム。これから新潟に向けておよそ7時間にわたる旅が始まる。


切符の購入からおよそ1カ月、いよいよ出発の2月12日(土)を迎えた。


普通に新幹線に乗ればわずか2時間程で走破できる距離を新幹線で約7時間かけて移動するという、奇々怪々な旅の始まりである。


朝6時15分、東京駅動輪広場で友人との待ち合わせを行い、最初の乗車列車であるはやて11号新青森行のホームへと向かう。東北新幹線新青森開業からおよそ2カ月。東北へ向かう乗客たちで混雑するはやて11号の車内へ。我々が席につくとまもなく列車は東京駅のプラットホームを滑り出した。しかし、はやて号の乗車もつかの間、わずか6分で次の上野駅に到着。我々はそそくさとはやて号を後にした。


次に大宮まで乗車するMaxやまびこ203号までは12分の待ち時間がある。ここから高崎駅までは新幹線の頻発区間を行くため乗り継ぎは比較的スムーズである。ほどなくしてMaxやまびこ203号が到着。20分間の乗車で次の大宮駅に向かう。


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▲切符の束を握りしめていざ出発!この厚さが、泣かせる!


4.上越新幹線を行く


大宮~高崎


大宮駅ではさらに12分の待ち時間を経てあさま503号で熊谷へ。ここからいよいよ上越新幹線区間に入る。


大宮からは3本目の新幹線に乗り継ぐ訳であるが、11枚もの新幹線指定券をめくりながら次の乗車列車と座席番号を確認しているうちに、新幹線に乗るというよりは、クーポン券の束をめくりながらまるで遊園地のアトラクションにでも乗るような感覚になってきた。大宮駅の待ち時間も程良く過ぎ、無事あさま503号に乗り熊谷へ到着。


この日、熊谷ではこの冬一番の積雪を記録した日であったようだが、そんな雪の舞い降る中、熊谷駅へ降り立った。この辺りからだんだんと寒さが厳しくなってくる。そのため、ホームでの写真の撮影もそこそこに暖をとるためにラッチ内の待合室へ。このような寒さが厳しいときにラッチ内に待合室があるのは大変に助かる。次の走者であるとき305号は白地に緑の帯をまとったオリジナル色の200系であった。未だオリジナル色の200系が現役であったことに感動しながらも、次の本庄早稲田駅へ。


本庄早稲田駅でもホーム内の待合室で時間をつぶし次のたにがわ471号で高崎へ。高崎では40分近い待ち時間があるうえ、新幹線の改札内にも飲食店や売店が充実しているため、ここで遅い朝食をとることにした。


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▲オリジナル塗装の200系に出会えて感激!!熊谷駅にて。


高崎~越後湯沢


高崎からは再びガーラ湯沢行のMaxたにがわ403号で大勢のスキー客に紛れながらも上毛高原へ。上毛高原では新幹線の本数や在来線への乗り換えの利便性がそれほど優れているとは言えない駅であるため、どれほどの利用者があるのかと気になるところではあったが、この駅では我々を含めぱっと見た感じ100名程度の下車があったのは意外であった。


今回の旅では上毛高原からがボトルネック区間となる。上毛高原、浦佐、燕三条は日中1時間に1本程度しか列車が停まらず、残りの列車は全て通過となってしまう。そのため、上越新幹線で全駅下車の旅を実行しようとなると、この3駅でかなりの待ち時間が生じてしまうのである。


上毛高原駅では改札内の待合室で暖を取りながらも駅構内の撮影をしながら50分ほどの時間をつぶし、次のMaxとき311号で越後湯沢に向かった。


Maxとき311号新潟行はMaxたにがわ311号ガーラ湯沢行併結の堂々たる16両編成である。次の越後湯沢駅で2列車の切り離し作業が行われるとのことで、さっそく連結面に行ってみると、そこには家族連れで人だかりができていた。山形新幹線の福島駅や秋田新幹線の盛岡駅でもそうであるように新幹線の分割・併合作業というのは人々の関心を引くらしい。


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▲新幹線の分割シーンは子供達に大人気!越後湯沢駅にて。


越後湯沢~浦佐


越後湯沢駅では15分ほどの待ち時間で次のMaxとき311号で浦佐へ。ここまで来るとあたりは完全な雪景色である。そんな雪景色の中を浦佐駅へ到着する。


先ほども述べたように、浦佐駅もボトルネックとなる駅の一つである。ここでは48分の待ち時間が生じる。乗客が立つ去った後の閑散としたホームにいるもの寒いので、我々はさっそく改札内の待合室へ向かうことに。


浦佐駅の新幹線改札内の待合室は椅子のほかに机が備え付けてあり、まるで会議室のようであった。


待合室に入ると、地元の女子高生をおぼしき女の子が一人で黙々と勉強をしていた。我々2人が座った机の上にも消しゴムのカスが落ちていたので、新幹線通学をしている高校生がこの待合室を使って勉強をしているのであろうか。この待合室は静かで広々としているため、彼らにとっては自習室としては最適な環境なのかもしれない。


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▲広い待合室の片隅では地元の女子高生?が勉強中。浦佐駅にて。


浦佐~新潟


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▲浦佐駅に到着するE1系Maxとき317号。このシーンもあと数年で見納めになるのだろうか。


浦佐からは、今後5年以内に引退となることが発表されたE1系Maxで長岡へ。長岡から先は長岡、燕三条と200系ときを2本乗り継いで越後平野に降り積もった雪景色を眺めながら新潟へと向かう。


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▲新潟は深い雪の中。車窓から見えたJR貨物南長岡駅。


新潟駅に到着したのは13時21分。所要時間は6時間53分。


東京から各駅停車で新潟に向かうのと大差ない所要時間であった。


そして、平均乗車時間は12分、平均待ち時間は28分とどちらかというと、乗るよりも待つほうがメインの旅になってしまったような気もするが、遊園地のアトラクションさながら、いろいろな種類の新幹線に乗ることができたのは大変楽しい体験になった。


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▲13時21分、新潟駅へ到着。約7時間にもわたる長旅の終了である。



新潟駅の改札口を出て、我々は「さて、帰るか。」と一言。折り返し14時発の水上行普通列車で新潟駅を後にした。


<関連記事>
上越新幹線、全ての駅で降りました。【思い出編】


<全駅行程表>
乗車駅降車駅列車名行先乗車時間待ち時間系列編成乗車車両移動距離
1東京6:286:34上野はやて11号新青森6分12分E2系10両-3.6km
2上野6:467:06大宮Maxやまびこ203号仙台20分12分E4系8両-26.7km
3大宮7:187:31熊谷あさま503号長野13分17分E2系8両E226-20734.4km
4熊谷7:487:58本庄早稲田とき305号新潟10分20分200系10両225-50521.3km
5本庄早稲田8:188:27高崎たにがわ471号高崎9分39分200系10両215-101519.0km
6高崎9:069:23上毛高原Maxたにがわ403号ガーラ湯沢17分50分E4系16両E458-1646.6km
7上毛高原10:1310:26越後湯沢Maxとき311号新潟13分15分E4系16両E459-20247.6km
8越後湯沢10:4110:53浦佐Maxとき315号新潟12分48分E4系8両E458-1029.7km
9浦佐11:4111:54長岡Maxとき317号新潟13分21分E1系12両E159-641.7km
10長岡12:1512:25燕三条とき361号新潟10分43分200系10両225-102923.2km
11燕三条13:0813:21新潟とき319号新潟13分-200系10両225-102340.1km
6時間53分(413分) 136分277分333.9km

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